南砺市における小児訪問看護利用者の地域支援におけるアンケート調査報告

　令和3年度に「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が施行され、医療的ケア児等を社会全体で支え，その居住する地域にかかわらず，等しく適切な支援が受けられる方向性が示されました。
　今回、当事業所をご利用されている小児を対象に、地域づくりのあり方を模索する目的で、アンケート調査を行いました。

　方法は、Ｈ28年〜Ｒ3年度末の18歳以下の利用者ご家族22組にアンケート用紙を郵送し、研究の趣旨に同意した方のみwebにて回答を頂きました。

　結果は、14件の回答を頂きました。

　養育者の方が復職する際の不安や、今後希望する支援について自由記載して頂き、項目毎に分類しました（上記）。

　また、現在の養育状況や、利用している又は今後利用したいと考えている社会資源については、下記のグラフをご参照ください。

　調査より、主な養育者は母であり、その母の就労を阻害する因子として、
➀医療面：疾患管理、児特有の成長発達、
�A福祉面：送迎や預け先などのサービスが当該地域にない、
�B教育面：医療的ケアや保育に配慮が必要な児の預け先の不足、
�C就労先での理解や配慮が得られるか不明、が挙げられました。

　また子どもへの支援の特徴として、介護保険のケアマネジャーのような包括的コンサルタントがおらず、複数の専門機関との連携や情報不足が挙げられ、医療的ケア児等コーディネーターとしてその役割を担う必要があります。

　今回アンケート調査にご協力いただき、ありがとうございました。今後も、ご利用されている皆様の相談や、地域への働きかけ等のなどの活動を行っていきます。何かお困りのことや聞きたいことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。　
担当：作業療法士／医療的ケア児等コーディネーター　鷲尾